税理士と契約すると、どんなことをお願いできる？簡単に解説！
まだ税理士と顧問契約を結んだことがない人は、「税理士と契約するとどんなことをお願いできるのか？」という疑問を抱く方が少なくありません。
一般的に、税理士という職業の存在はよく知られていても、具体的にどんなサービスを提供しているのかまではよく知らない人がほとんどでしょう。
税理士の仕事
税理士にお願いできることとしては、なんといっても、まず税務に関する業務が挙げられます。
これは、税理士の資格所有者にしかできない独占業務で、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つがあります。
税務代理
税務代理とは、納税者に代わって各種税務申告を行うことをいいます。
個人事業主であっても法人であっても確定申告書を作成します。その際に税務代理権限証書という書類を添付して、「私が○○さんの税務代理をしています」ということを税務署に伝えています。
税務署側はこの税務代理権限証書があるから、税務代理をしていると判断して、税務調査や各問合わせを税理士にしています。
この税務代理という業務があるから、税務署は納税者に直接連絡をしてくることはほとんどありません。あったとしても税務以外の郵便物が届かないとかそういうレベルの話です。
税務書類の作成
税務書類の作成とはそれらの各種申告に必要な申告書を作成する業務です。
実はこれも税理士でないとできないことになっています。本人が作成するか税理士が作成するかの違いですが、本人以外の税理士資格がない人が作成すると本当はいけないのです。
本当はと書いたのは、所得税の確定申告とか夫の代わりに妻が作成するっていうのはよくある話でいちいちそういうのを税理士法違反と追及することはしていないという話です。
法人の確定申告書や消費税が絡んでくると難易度が一気に増しますのでそういう時は税理士にお願いすることも出てくるでしょう。
税務相談
税務相談はさまざまな税に関するあらゆる相談業務になります。
税金の計算の仕方から節税対策、長期的なタックスプランの相談に乗ることも税理士の仕事です。
ネットで検索すると節税の方法や税法の解説が出ていたりしますが、こういうのはあくまで一般論として載せているだけなので、自分に当てはまるかどうかまではわかりません。
個別具体的な税務相談になると税理士の出番になります。
税務は税理士の独占業務
この3つは、税理士の資格を持っている者にしかできない業務ですから、税理士となんらかの契約を結ぶ人の主な目的は、基本的にこれらの業務をお願いするためだといっていいでしょう。
税理士にお願いできること
では次に、法人や個人事業者が、税理士と顧問契約を結んだ際にお願いできることを解説しましょう。
顧問契約を結んだ場合でも、やはり税務に関する上記3つの業務も当然お願いすることになりますが、それと同等の重要な業務として、年間を通じた会計業務というものがあります。
会計業務とは
年間を通じて発生する取引をすべて記帳し、一定の期間ごとに貸借対照表や損益計算書を作成することで、その期間の業績や経営状態を数値として把握するための業務です。
税金を計算する際にもそれらの数値が必要となることから、会計業務は税務とも密接に関係する業務といえます。ですから、会計業務についても税理士の基本業務としてどんな税理士にもお願いできるものといって差し支えないでしょう。
事務量が顧問料金に関わってくる
この会計業務は利用者側がどれだけ自分でやるかで料金が変わってくることもあります。自分で会計ソフトを導入して、自分で会計データを作成するいわゆる「自計化」というものから、領収書や通帳の写し、請求書などを集めて税理士にそのまま渡す「丸投げ」というものまで、幅広くなります。
税理士側の手間はこの会計業務をどれだけ請け負うかによって変わってきます。ここを自分でやる場合はその分安くすることができる場合が多いです。
会計業務からどのようなサービスが続くか
上述したような会計業務は、法人や個人事業者に対して、経営に直結する重大な指標を提供することになります。そこで、それらの指標を使って、顧問先に経営相談が行えるかどうかという違いが税理士ごとに生じます。
つまり、経営の指標となる数値を出して、さらに経営の相談に乗れる税理士と、数値を出してそれでおしまいという税理士とに別れます。ですから前者には、経営相談もお願いすることができるわけです。
優秀な税理士と言われる人はこの経営相談に強い人が当てはまることが多いです。税務や会計業務だけではなく質の高い経営相談で顧問料を稼ぐ税理士もいるくらいです。
おわりに
以上のように、税理士にお願いできる業務としては、主に税務と会計業務が挙げられ、税理士によっては経営相談など、その税理士独自の業務もお願いできるということになります。
恐らくどの税理士でも税務と会計業務だけでは大きな違いはないでしょう。問題は事務量をどちらがどれだけ負担するかや決算書や試算表などから経営相談ができるかという点で各税理間で差別化がされることになります。
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